企業が海外進出をする理由の1つに「人口オーナスの問題を抱える日本は将来的に市場がシュリンクする。よって海外市場に活路を見い出す」という考えがあります。しかし、日本の市場はもしかしたら縮小するどころか拡大するかもしれません。
人口動態推移:出展(PRB’s Population Data Sheet 2011: The Demographic Divide)
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人口オーナスとは
人口オーナス(人口ボーナス)は、David Bloom という方が90年代に提唱した高度経済成長に関する理論で、次のようなことが言われています。- 高度経済成長は人口ボーナス期に訪れる。
- 高度経済成長は1つの国に1回だけ訪れ、二度とこない(過去に1カ国だけ例外がありますが、これは油田が見つかったためです)。
- 高度経済成長が終了した時点でその国の豊かさが固定する。
日本の人口動態:出展(国立社会保障・人口問題研究所 人口統計資料集) |
この理論で行くと、日本には二度と高度経済成長が訪れません。日本という国の豊かさは、もう固定されているということです。
あまり希望が無いですね・・。
しかし、ある技術革新によりブレイクスルーできる(人口オーナスにも関わらず高度経済成長できる)かもしれません。
労働可能な年齢を30年伸ばす
60歳の人が30代のような若い体と頭脳で働くことができたら。もしそれが実現できたら例えシニアであっても若い人に支えてもらう必要などありません。老人と言われる世代が働くわけですから就労人口は大幅に増えます。そして、社会保障制度を支える側になります。そう、人口ボーナスの再到来です。
さらに、頭の回転は30歳だが社会経験は40年、そんな人材が働くわけですから、爆発的な生産性向上による高度経済成長もありそうな気がします。
若返りすることで人口問題を解決
β-Nicotinamide mononucleotide(NMN)今、若返りの薬として期待されている物質です。 NHKの特集でもやってましたね。
この20年で遺伝子を読み取るスピードが100万倍になった結果、老化をコントロールする7種類の遺伝子(サーチュイン遺伝子)が発見することができましたが、その発現方法は定かではありませんでいた。少し前までは、軽い飢餓状態を3ヶ月以上続けることでサーチュイン遺伝子が発現する、なんて言ってました。
実は、近年このサーチュイン遺伝子の発現を可能とする物質が発見されました。それが、β-Nicotinamide mononucleotide、通称NMNです。
マウスの実験では、NMNを早期に投与することで、アルツハイマーの発症を抑えることができることが確認されています。また、NMNを1週間投与するだけで60歳相当のマウスの細胞が20歳の細胞になったそうです。
NMNは通常体内にある物質で、決して危険なものではありません。年齢がいくとこの生成量が減少し老化スピードが早まります。これを外部から摂取するわけですね。現時点の製造コストは0.1gで4万円だそうです。
既に、ある日本の食品メーカーは大量生産のための設備を整え、準備万端で、認可されるのを待っています。
いくら若返っても、特定の臓器の疾患により命を落とすこともある?
ご安心ください。3Dプリンターで細胞を立体的に形成する臓器、これを自分の臓器と入れ替えることで病気をしない体にすることも、あと15年程度実現するらしいです。----
通常、人生が終着する前提で人生設計しますが、必ずしもそうでは無い時代が来るのかもしれません。